STEP1 失敗しない民泊物件の選び方|開業の9割は物件で決まる

物件の探し方

※この記事は
「民泊開業の流れ|物件契約からオープンまで完全ロードマップ」
という記事の中の STEP1(物件判断) を詳しく解説したものです。

民泊開業は大きく次の流れで進みます。

1 物件判断
2 物件探し
3 契約
4 行政手続き
5 工事・家具・備品
6 OPEN

民泊開業の全体の流れについては
「民泊開業ロードマップ」で解説しています。

この記事では、その中でも 物件判断の考え方と、民泊として成立する物件の見極め方について解説していきます。


民泊を始めようと思ったとき、多くの人はまず「運営」に意識が向きます。

どんな内装にするか。
どんな写真を撮るか。
どうやって予約を増やすか。

もちろん、それらも大切です。

ただ、実務の視点で言うと、民泊は運営よりも物件で結果が決まるビジネスです。

極端に言えば、物件選びを間違えると、どれだけ運営を工夫しても苦しくなります。
逆に、構造的に強い物件を選べれば、派手な工夫をしなくても安定して運営できるケースもあります。

私自身、これまで民泊を始めたいという方の話を聞く中で、よく見かけるのが次のような判断です。

「駅から近いからいけそう」
「広いからグループ利用が取れそう」
「戸建てだから競争に強そう」

一見もっともらしく聞こえますが、これだけで判断するのは少し危険です。

例えば戸建てでも、

・想定以上に改修費がかかる
・道幅の問題でゴミ回収ができない
・生活動線が悪く、人数が入らない

といった理由で、民泊として成立しにくい物件もあります。

実際、私の知人にも、駅から徒歩7分という好立地の戸建てを購入したものの、建物の老朽化が想定以上で改修費が大きく膨らみ、民泊としての運営が難しくなってしまったケースがありました。

立地は良い。
戸建てでもある。

それでも、うまくいかなかったのです。

このような話は決して珍しくありません。

民泊は同じように見えても、物件ごとに条件が大きく異なります。
そしてその条件の多くは、契約した後に変えることができません。

内装は変えられます。
家具も変えられます。

しかし、

・建物の構造
・立地
・近隣環境
・行政条件

といった部分は、後から修正することができません。

だからこそ、民泊開業では最初の物件判断が非常に重要になります。


民泊は同じビジネスではない

もう一つ大事なのは、民泊は「同じビジネスではない」ということです。

例えば、マンション一室タイプの民泊と、戸建てのファミリー向け民泊では、収益の作り方そのものが違います。

どちらも基本的な計算式は同じです。

売上 = 稼働率 × 1泊単価

しかし、実際には次のような違いがあります。

マンション一室タイプ

・単価が低め
・短期滞在が多い
・清掃回数が増える
・ホテルとの価格競争になりやすい

戸建てファミリータイプ

・単価が高め
・長期滞在が入りやすい
・清掃回数が少ない
・体験価値で選ばれやすい

つまり、同じ「民泊」という言葉でも、戦っている土俵が違うのです。

この構造を理解しないまま物件を選ぶと、

「思ったより単価が上げられない」
「価格競争に巻き込まれる」
「常に稼働率を気にし続ける」

といった状態になりやすくなります。

民泊を長く安定して運営するためには、

どの土俵で戦うのか

を最初に決める必要があります。

そして、その土俵に合った物件を選ぶこと。

これが、民泊開業の最初であり、最も重要な判断になります。


民泊物件でチェックすべきポイント

では、民泊物件を判断するとき、どこを見ればよいのでしょうか。

私が物件を見るときに特に意識しているのは、次のポイントです。

①立地

まず重要なのが立地です。

観光地へのアクセス
空港や主要駅からの移動
周辺の飲食店やコンビニ

こうした要素は、ゲストの満足度に直結します。

立地が弱い物件は、単価を上げにくくなる傾向があります。


②面積と定員

次に重要なのが面積です。

民泊では、何人が快適に泊まれるかが売上に影響します。

ただし、単純に広ければ良いというわけではありません。

重要なのは

快適人数

です。

例えば、6人で泊まれる物件でも、

・トイレが1つ
・洗面が1つ

だと、朝の身支度が渋滞します。

こうした生活動線も重要になります。


③建物の状態

建物が古すぎる場合は注意が必要です。

例えば、

・水回りの交換
・電気容量
・耐震性
・配管

などで想定以上の工事費がかかることがあります。

特に戸建ての場合は、改修費が大きく膨らむケースもあります。


④近隣環境

民泊では、近隣環境も非常に重要です。

住宅密集地の場合、

・騒音トラブル
・ゴミ問題
・苦情

などが発生しやすくなります。

地域によっては、過去の民泊トラブルが原因で近隣の目が厳しいケースもあります。

こうした点も、事前に確認しておく必要があります。


⑤行政条件

最後に重要なのが行政条件です。

地域によっては、

・営業日数の制限
・条例による規制
・用途地域の制限

などがあります。

この部分は後から変えられないため、必ず事前に確認しておく必要があります。


物件選びは感覚ではなく構造

私が物件を決めたときも、「なんとなく良さそうだから」という感覚ではありませんでした。

不動産管理会社で働いていた経験から、

・この立地ならこういうゲストが来る
・この間取りならこの人数が快適
・この単価なら成立する

というイメージを、ある程度持つことができていました。

そのため、物件情報を見たときに

「これならいける」

という判断ができ、内覧から申し込みまで迷わず進めることができました。

もちろん、すべての人が同じ経験を持っているわけではありません。

だからこそ、物件判断には基準が必要になります。

どんな物件が民泊として成立しやすいのか。
何をチェックすればリスクを減らせるのか。

こうした判断基準については、不動産管理会社での実務経験も踏まえて、noteの中でさらに詳しく整理しています。

物件選びは、感覚ではなく構造です。

「なんとなく良さそう」ではなく、

「この条件なら成立する」

と言える物件を選ぶこと。

それが、民泊開業の最初の一歩になります。

物件の見極め方が整理できたら、次は実際の物件探しです。

ただし、民泊物件はポータルサイトを見ているだけではなかなか見つかりません。

次のSTEPでは、
民泊物件の探し方と、不動産会社との関係づくりについて解説していきます。

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