第1章 民泊の初期費用はいくら?まず結論
民泊を始めようと思ったとき、まず気になるのが
「開業にはいくらかかるのか?」という点だと思います。
結論から言うと、民泊の初期費用は物件の条件によって大きく変わりますが、
おおよその目安は次の通りです。
物件タイプ 初期費用の目安
ワンルーム 100万〜150万円
ファミリータイプ 150万〜250万円
戸建て 200万〜300万円
私は現在、戸建て民泊を運営していますが、
1棟目の開業費用は約270万円でした。
今回の物件は戸建て3LDK、ファミリー向けサイズ、ベッド5台
という比較的大きめの物件です。
そのため、工事の面積、設置する家具の量もそれなりに多く、
ワンルームタイプの民泊よりも初期費用がかかるケースでした。
実際、民泊の開業費用は
- 物件の状態
- 必要な工事
- 家具家電の数
- 部屋の広さ
によってかなり変わります。
例えば、すでに内装がきれいなワンルームであれば、
100万円以下でスタートすることも可能です。
一方で戸建て民泊の場合は
- 部屋数が多い
- ベッドや家具が増える
- 消防設備が増える
といった理由から、200万〜300万円ほどかかるケースも珍しくありません。
この記事では、実際に私が開業した1棟目の民泊の初期費用について、
物件取得費、工事費、家具家電、その他の費用など、リアルな内訳をすべて公開します。
これから民泊を始めようと考えている方が、
「実際にどれくらいの費用がかかるのか」イメージできるようにまとめていきますね。
第2章 私の民泊1棟目のリアルな初期費用
それでは、実際に私が開業した1棟目の民泊の初期費用を公開します。
この物件の開業費用は、合計で約270万円でした。
大まかな内訳は次の通りです。
| 項目 | 金額 |
| 物件取得費 | 約54万円 |
| 工事費 | 約90万円 |
| 家具家電 | 約100万円 |
| その他費用 | 約30万円 |
| 合計 | 約270万円 |
民泊の初期費用というと、「家具家電や工事費」をイメージする方が多いと思いますが、実際にはそれ以外にも細かい費用がいろいろ発生します。
例えば、私の場合は次のような費用がありました。
ハウスガイドや契約書の翻訳費用
民泊では外国人ゲストの宿泊も多いため、ハウスルールや契約書を英語などに翻訳しておく必要があります。私はこの翻訳を外注しました。
写真撮影費用
Airbnbなどの予約サイトでは、写真の印象が予約率に大きく影響します。そのため、近くの写真屋さんに依頼して撮影してもらいました。費用は約5万円でした。
個人で活動しているカメラマンを探せば、もう少し安く依頼できるかもしれません。
行政への申請費用
民泊の申請そのものにかかる費用はそこまで高くなく、2万円程度でした。ただし、書類準備や申請の手続きにはそれなりに時間がかかります。また、行政書士さんに手続きを依頼する場合はもっと金額が大きくなるでしょう。
近隣への手土産
民泊は近隣との関係も大切なので、近隣説明の際には手土産を持参しました。こういった細かい費用も積み重なるとそれなりの金額になります。
このように、民泊の初期費用は
物件取得費、工事費、家具家電だけではなく、
翻訳や撮影、申請などの細かい費用も含めて考えておく必要があります。
次の章では、まず最初に発生する費用である物件取得費について詳しく解説します。
第3章 物件取得費(礼金54万円+仲介手数料18万円)
まず最初に発生するのが、物件取得費です。
今回契約した物件の条件は次の通りでした。
家賃:18万円
礼金:3ヶ月(54万円)
仲介手数料:1ヶ月(18万円)
フリーレント:2ヶ月
そのため、契約時に支払った初期費用は
礼金54万円+仲介手数料18万円
合計で72万円でした。
一般的な賃貸契約では、
敷金、礼金、仲介手数料、前家賃
などが発生することが多いですが、
今回はフリーレントを2ヶ月つけてもらったため、家賃の支払いはしばらく発生しませんでした。
フリーレントとは、一定期間の家賃が無料になる契約条件のことです。
民泊の場合は、
内装工事、家具の搬入、消防設備の設置、行政への申請などの準備が必要になるため、
契約してすぐに営業できるわけではありません。
実際、この物件も契約から運営開始まで約3ヶ月かかっています。
そのため、もしフリーレントがなければ、営業できていない期間にも家賃を払い続けることになります。
今回はオーナーと少し伝手があったこともあり、交渉してフリーレントをつけてもらうことができました。
民泊物件を探す際は、こうした条件を交渉できるかどうかで、初期費用や資金負担が大きく変わることもあります。
次の章では、開業費用の中でも大きな割合を占める工事費について解説します。
第4章 工事費(約90万円)
次にかかったのが、工事費です。
今回の物件では、工事費として約90万円かかりました。
内訳は次の通りです。
| 内容 | 金額 |
| エアコン設置(4台) | 約20万円 |
| テレビアンテナ設置 | 約7万円 |
| 内装工事 | 約50万円 |
| 自動火災報知機(9台) | 約10万円 |
民泊を始める場合、物件の状態によって工事費はかなり変わります。
今回の物件はもともと室内の状態がきれいだったため、大規模なリフォームはしていません。主な工事内容は次のようなものでした。
二重サッシの取り付け、一部建具交換、アクセントクロスへの張替え
そのため、比較的軽めの工事で済んだケースだと思います。
テレビアンテナ工事は必要?
今回、テレビアンテナの設置に約7万円かかりました。
ただ、実際に運営してみて感じたのは、民泊では地上波テレビをほとんど見られないということです。
特に外国人ゲストが多い場合、テレビでなくても、
YOUTUBEやネットフリックス等の動画配信サービスが見られれば、
十分であるケースが多く、地上波テレビの需要はあまり高くありません。

正直なところ、
「これはやらなくてもよかったかもしれない…」と思っています
そのため、2棟目ではテレビアンテナは設置していません。
物件によって工事費は大きく変わる
ちなみに、2棟目の物件では
- クロス全面張替え
- 畳から洋室への変更
といった工事を行ったため、内装工事だけで約150万円かかりました。
このように、民泊の工事費は
- 物件の築年数
- 室内の状態
- 必要なリフォーム内容
によって大きく変わります。
状態の良い物件であれば工事費は抑えられますが、古い物件を選ぶと100万円以上かかるケースも珍しくありません。
次の章では、もう一つ大きな割合を占める家具家電の費用について紹介します。
第5章 家具家電の費用(約100万円)
私の場合、工事よりも大きな割合を占めたのが、家具家電の費用です。
今回の物件では、家具家電の購入に約100万円ほどかかりました。
戸建て3LDKで部屋数も多く、ベッドも複数必要だったため、それなりの金額になっています。
主に購入したものは次のような家具家電です。
- ベッド5台
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- 電子レンジ
- テレビ
- ソファセット
- ダイニングテーブル
- 椅子
- 照明
- カーテン
- その他の生活備品
民泊では、一般の賃貸住宅とは違って家具付きの宿泊施設として運営するため、
最初に一通りの家具や家電を揃える必要があります。
今回の物件では、基本的に新品で揃える方法を選びました。
理由はいくつかありますが、一番大きいのは家具を集める手間と時間を減らしたかったからです。
家具を中古やジモティーなどで集めれば、その分初期費用を抑えることもできます。
ただ、その場合は
①家具を探す
②引き取りに行く
③運搬する
といった作業が必要になります。
私は大きな車を運転するのがあまり得意ではないので、自分で家具を引き取りに行くのは難しいと判断しました。
そのため、基本的には
ネットで購入して物件まで配送してもらえる新品の家具
を選びました。
もちろん、すべて新品というわけではなく、
一部の家具や備品はメルカリなどで購入したものもあります。
家具の組み立て
家具の組み立ては、知人数人にお願いして1日かけてまとめて作業しました。
民泊は家具の数が多いので、ベッドやテーブルなどを一つ一つ組み立てていくと、想像以上に時間がかかります。
そのため、一人でやるよりも人手を確保して一気に組み立てる方が効率的だと思います。
ちなみに、その知人にはきちんと謝礼も渡しました。
次の章では、実際に民泊を開業するまでにかかったスケジュールについて紹介します。
第6章 開業までのスケジュール
民泊を始めるには、物件を契約してすぐに運営できるわけではありません。
家具の準備や工事に加えて、消防や行政への申請なども必要になるため、ある程度の準備期間が必要になります。
今回の1棟目では、開業までのスケジュールは次のような流れでした。
時期 内容
12月1日 物件契約
12月半ば〜1月半ば 家具家電の購入・搬入
1月半ば 消防申請
1月下旬 近隣説明会
2月1日 民泊申請
3月初旬 運営開始
このように物件契約から実際の運営開始までは、およそ3ヶ月ほどかかりました。
これは決して遅いわけではなく、むしろ比較的スムーズに進んだケースだと思います。
工事や家具の準備と並行して、消防や行政の手続きを進める必要があるため、どうしても一定の時間はかかります。
特に民泊では、消防設備の設置や確認、近隣への説明など、通常の賃貸経営にはない手続きもあります。
そのため、物件契約からすぐに営業できるわけではない点は、事前に理解しておいた方がよいと思います。
ちなみに、2棟目の物件では開業まで約4ヶ月かかりました。
理由は、行政への申請のための予約がなかなか取れなかったためです。
自治体によっては申請窓口が混み合っていることもあり、スケジュール通りに進まないこともあります。
このように民泊の開業は、
工事、家具の準備、消防申請、行政手続きなど複数の作業が同時に進むため、思っているよりも時間がかかることがあります。
そのため、民泊を始める際は少なくとも3〜4ヶ月程度の準備期間を見ておくと安心です。
次の章では、こうした経験を踏まえて、民泊の初期費用が変わるポイントについて解説します。
第7章 民泊の初期費用が変わるポイント
ここまで、私の民泊1棟目の初期費用について紹介してきましたが、民泊の開業費用は物件の条件によって大きく変わります。
同じ民泊でも、100万円台で始められるケースもあれば、300万円以上かかるケースもあります。
実際に運営してみて感じた、初期費用を大きく左右するポイントをいくつか紹介します。
① 物件の状態
まず一番大きいのは、物件の状態です。
室内がきれいで、そのまま使える状態であれば、
軽いクロス張替え、家具の設置程度で済むため、工事費を大きく抑えることができます。
一方で、古い物件、内装の傷みがある物件の場合は、
クロス全面張替え、床の張替え、水回りの交換などが必要になり、工事費が一気に高くなることもあります。
実際、私の2棟目の物件では
クロス全面張替え、畳から洋室への変更などの工事が必要だったため、内装工事だけで約150万円かかりました。
同じ民泊でも、物件の状態によってここまで差が出ることもあります。
② 部屋の広さ・部屋数
次に大きいのが、部屋の広さや部屋数です。
民泊では、宿泊人数に合わせて
ベッド、椅子、テーブル、寝具などを用意する必要があります。
そのため、部屋数が多い物件ほど家具の量も増え、初期費用も高くなります。
今回の物件は戸建て3LDKだったため、
ベッド5台、ソファ、テーブル、椅子などを揃える必要があり、
家具家電だけで約100万円かかりました。
もしワンルームであれば、ここまでの費用にはならなかったと思います。
③ 家具家電の揃え方
家具家電の選び方でも、初期費用は大きく変わります。
例えば、新品で揃える/中古で揃える
だけでも費用はかなり違ってきます。
中古家具やジモティーなどをうまく活用すれば、家具費用をかなり抑えることも可能です。
ただし、その場合は
探す時間、引き取り、運搬
などの手間が増えることもあります。
どこに時間や労力をかけるかによって、最適な方法は変わってきますね。
④ 消防設備
意外と見落とされがちなのが、消防設備です。
民泊では消防法の関係で
自動火災報知機や誘導灯などの設備が必要になることがあります。
これも部屋数や物件の構造によって設置数が変わるため、費用が変動します。
今回の物件では、自動火災報知機を9台設置して約10万円かかりました。
それでも安く済んだ方ではないかな、と思っています。
このように、民泊の初期費用は
物件の状態、部屋の広さ、家具家電の揃え方、消防設備
などによって大きく変わります。
同じ民泊でも条件次第で費用はかなり変わるため、開業を検討する際は物件ごとにしっかり費用を見積もることが大切です。
次の章では、民泊の初期費用を抑えるためにできる工夫について紹介します。
第8章 民泊の初期費用を抑える方法
民泊を始める際、「できるだけ初期費用を抑えたい」と考える方は多いと思います。
実際、工夫次第で開業費用を下げることは可能です。
例えば、次のような方法があります。
- 家具や家電を中古で揃える
- ジモティーやメルカリを活用する
- DIYで内装を整える
- 不要な工事を減らす
こうした方法をうまく使えば、初期費用を大きく抑えることもできます。
ただし、ここで一つ注意しておきたいのは、初期費用だけを見て判断しないことです。
中古家具を集めたりDIYをしたりすると、確かにその分の費用は安くなります。しかしその代わりに、
- 家具を探す時間
- 引き取りに行く時間
- 作業する時間
など、準備にかかる時間はどうしても長くなりがちです。
民泊の場合、この準備期間が長くなると、場合によっては空家賃が発生することがあります。
例えば賃貸物件の場合、運営を開始するまでの間も家賃は発生します。
もし家具探しやDIYに時間がかかって開業が1ヶ月遅れれば、その分の家賃がそのままコストになります。

例えば、家賃が18万円だとすると、開業が1ヶ月遅れるだけで18万円のロスになります💧
また、物件を所有している場合でも同じです。
家賃の支払いはなくても、民泊として運営できていない期間は本来得られたはずの売上を失っている状態になります。
つまり、これは目に見えない機会損失とも言えます。
そのため、
初期費用を抑える/できるだけ早く開業する
このバランスを考えることがとても重要だと考えています。
私の場合は、
大きな車の運転が苦手だったこともあり、基本的にはネットで購入して配送してもらえる新品の家具を選びました。
もちろん一部の家具は、メルカリなどで購入したものもありますが、基本的には「すぐに揃えられる方法」を優先しています。
結果として、準備期間を大きく伸ばすことなく、比較的スムーズに開業することができました。
民泊は、開業して初めて収益が生まれるビジネスです。
そのため、初期費用だけを見るのではなく、開業までのスピードも含めて考えることが大切なのです。
次の章では、最後に今回の内容をまとめながら、民泊の初期費用について改めて整理していきます。
第9章 民泊の初期費用は物件条件によって大きく変わる
今回は、私が実際に開業した1棟目の民泊の初期費用について、具体的な内訳を紹介しました。
改めて整理すると、今回の初期費用は次のような内容でした。
| 項目 | 金額 |
| 物件取得費 | 約54万円 |
| 工事費 | 約90万円 |
| 家具家電 | 約100万円 |
| その他費用 | 約30万円 |
| 合計 | 約270万円 |
今回の物件は戸建て3LDKという比較的大きな物件だったため、家具の量や消防設備の数も多く、それなりの費用がかかりました。
ただし民泊の初期費用は、
物件の状態、部屋の広さ、必要な工事、家具家電の揃え方
などによって大きく変わります。
例えば、
- 内装がきれいな物件を選ぶ
- 家具を中古で揃える
- DIYを取り入れる
といった工夫をすれば、初期費用を抑えることも可能です。
一方で、準備に時間がかかりすぎると
空家賃が発生し、開業が遅れる
といったデメリットもあります。
民泊は、開業して初めて収益が生まれるビジネスです。
そのため、初期費用を抑えることだけでなく、開業までのスピードも含めて考えることが大切だと思います。
これから民泊を始めようと考えている方にとって、この記事が初期費用のイメージを持つ参考になれば嬉しいです。
また別の記事では、
民泊の収支はどれくらいなのか
民泊物件の探し方
実際の運営の流れ
などについても紹介していきます。
興味のある方は、ぜひそちらも参考にしてみてください。


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