民泊の清掃業者はどう選ぶ?くらしのマーケットで3社試した結果

民泊の始め方

民泊を運営する上で、清掃業者の選定は非常に重要なテーマです。

どれだけ立地が良くても、内装にこだわっていても、清掃クオリティが安定しなければゲストの評価は上がりません。

私自身、開業当初は業者探しにかなりの時間を費やしました。リネンサプライ込みで対応できる会社を探したり、プラットフォームで複数社に依頼したり、試行錯誤を重ねながら今の形に落ち着きました。

この記事では、実際に3社を試した経験をもとに、業者選びで失敗しないためのポイントと、清掃を「仕組み化」するまでの流れをお伝えします。

今では清掃に関してはほぼ手放した状態で運営できていますが、そこに至るまでには失敗もありました。同じ手間を省けるよう、具体的な経緯とともに解説します。

民泊開業の全体的な流れについては、民泊開業の流れ|物件契約からオープンまで完全ロードマップにまとめています。開業フェーズを通して把握したい方はこちらもあわせてご覧ください。


最初に考えていた理想と、現実のギャップ

最初に思い描いていたのは、リネンサプライも自社で対応している会社に依頼するというスタイルでした。

清掃とリネンの交換を一括で任せられれば、管理の手間が大幅に減ると考えたからです。

※リネンの選び方については別記事で詳しく解説しています。

実際にネットで検索してみると、対応会社はいくつか見つかりました。

ただ、問い合わせしても返信が来ない会社がありました。ホームページは存在しているのに連絡が取れないのは、「すでにサービスを終了している」か「問い合わせ窓口が機能していない」かのどちらかだと思います。

また、自社ホームページを持つ会社を複数ピックアップして確認してみたところ、戸建て物件の場合は「別途見積もり」が必要なケースがほとんどでした。全社に個別で問い合わせ、それぞれ現地確認の調整を進めるのは、現実的に難しいと判断しました。

そこで、くらしのマーケットを使って業者を探すことにしました。

一つのプラットフォームでやり取りが完結するため、複数社を並行して検討しやすく、比較が楽だろうと考えたのが理由です。


くらしのマーケットで3社を試した結果

くらしのマーケットでは、評価が高い業者と、自分の物件に近いエリアに拠点を持つ業者を軸に何社かピックアップしました。

当時は「民泊清掃」に対応している会社がそれほど多くありませんでした。

民泊が集中しているエリアなら清掃会社も多いのですが、私の物件はそのど真ん中からは少し外れており、選択肢が限られていました。

結果的に3社に依頼してみて、2社目の時点で「ここにお願いしよう」と決めました。3社目はその判断を確かめる意味で依頼した形です。


失敗事例から学んだこと|「民泊清掃」と「空室クリーニング」は別物

3社の中で、明らかに合わなかった業者がありました。

依頼前の時点では「民泊清掃」がメニューに掲載されていたので問題ないと思っていたのですが、清掃が完了した部屋を見て、すぐに違和感を覚えました。

  • 食器が洗いかごに置きっぱなし
  • ゴミ袋が替わっていない
  • ベッドメイキングが雑

とても、そのままゲストをお迎えできる状態ではありませんでした。

一方で、床だけはピカピカに仕上がっていました。

この仕上がりを見て、「この会社の本業は空室クリーニングなんだな」と理解しました。

家具や生活用品が何もない空室を磨き上げるのは得意でも、備品を整えたり生活感を整えたりする「民泊清掃」とは、求められるスキルがそもそも違うのです。

事前にヒアリングがなかったことも問題の一因でした。

どの範囲まで清掃するか、備品のセッティングはどこまでやるか、という確認が一切なかったため、「清掃します」という言葉の解釈がズレたまま進んでしまいました。

なお、くらしのマーケットでの依頼は1回限りのスポット契約です。

合わなければ次の依頼をしなければ良いだけなので、「断りにくい」「関係が気まずくなる」という心配はありませんでした。

これもプラットフォームを使う利点のひとつだと感じています。

「清掃します」の中身を確認することが、業者選びの第一歩です。

「空室状態の清掃」なのか、「家具・備品がある状態でのゲスト受け入れ準備まで含む清掃」なのか。

ここの認識のズレが、依頼後のトラブルにつながります。


今もお願いしている業者に決めた理由

一方、今も継続してお願いしている業者は、最初の対応から全く違いました。

見積もりの段階で現地確認に来てくれました。

そこで、どこまで清掃するか・どんな状態に仕上げてほしいかを丁寧にヒアリングしてもらいました。

こちらが「ここはこうしてほしい」と伝えると、きちんとメモして持ち帰ってくれる。最初のこの丁寧さが、信頼感につながりました。

初回は責任者がチェックに来てくれました。 清掃スタッフが仕上げた後に、責任者の方が仕上がり確認に来てくれる二重チェック体制。

品質管理への意識の高さが伝わりました。

今は清掃前後の写真をオンラインストレージで共有してくれます。

毎回、清掃前と清掃後の写真を共有してもらえるため、遠隔でも部屋の状態が確認できます。

「本当にちゃんとやってもらえているか」という不安が消えました。


業者を選ぶ前に確認しておきたいこと

私の経験をもとに、事前に確認しておくと良い項目をまとめます。

清掃範囲の認識合わせ

備品のセッティングや消耗品の補充まで含むのか、最初に明確にしておくことが重要です。ここのズレが最も大きなトラブルの原因になります。

完成形の写真共有や二重チェック体制があるか

清掃後の状態を写真で共有してくれる仕組みがあるか、初回は責任者が確認に入るかどうかを確認してみてください。こうした体制がある業者は、品質管理を重視している可能性が高いです。

戸建て物件の経験があるか

マンションの一室と戸建て3LDKでは、作業量もアプローチも異なります。戸建て民泊の清掃実績があるかどうかは確認しておくべきポイントです。

急な依頼への対応力

予約が直前に入ることもある民泊では、急な清掃依頼への対応力も重要です。複数のスタッフを抱えている会社の方が、融通が効きやすい傾向があります。


個人スタッフへの直接委託という選択肢

ジモティーなどで個人の清掃スタッフを業務委託しているホストも多くいます。

個人委託の場合、中間マージンが発生しないため料金が安くなるケースが多いです。信頼できる方と長く続けられれば、コスト面でも安心感の面でも理想的でしょう。

ただ、私が会社を選んだのは急な予約にも対応してもらえる安心感が欲しかったからです。お一人のスタッフに依頼していると、体調不良や急用の際に対応が難しくなります。複数スタッフを抱えている会社であれば、誰かが動いてくれる可能性が高い。

個人委託が向いているのは、以下のようなケースだと思います。

  • 自分または家族がいざとなれば清掃できる
  • 当日チェックインの予約が少ない運営スタイル
  • 複数棟運営で清掃スタッフを複数確保できている

反対に、育児や別の仕事と掛け持ちで、自分が動けない場面が多い方には、会社への依頼をおすすめします。


依頼者側でできる工夫

業者選びと同じくらい重要なのが、依頼者側の準備です。

どれだけ良い業者でも、「完成形」が共有されていなければ仕上がりがブレます。

間取り図+完成写真のPDFを作って共有する

私が実際にやっているのは、部屋の間取り図と各スペースの完成写真をまとめたPDFを清掃スタッフさんに渡すことです。

  • 各部屋の完成状態の写真
  • テレビやエアコンのリモコンの置き場所
  • クローゼットの中の収納状態
  • 備品・消耗品の設置位置

もとはゲスト向けのハウスガイドとして作ったものを流用しました。リモコンの位置やクローゼットの中の写真を足して、パワーポイントでまとめたシンプルなものです。

「毎回同じ状態に戻す」を徹底すると、ゲストからの「リモコンはどこですか?」という問い合わせも減ります。ラミネートして倉庫に置いておくと、スタッフさんが参照しやすくなります。

消耗品の管理は自分でやる

アメニティや消耗品の補充は、基本的に自分でネット購入しています。

まとめ買いをすればメーカーを統一できますし、単価も安くなります。

清掃スタッフさんには、備品が切れそうになったら倉庫に伝言メモを残してもらい、急ぎの場合だけ代理購入をお願いするスタイルです。


カレンダー共有で「依頼の手間」をゼロにする

今の運用で一番楽だと感じているのが、清掃会社をAirbnbの補助ホストに登録していることです。

カレンダーが自動的に共有されるため、予約が入ると清掃会社側がスケジュールを確認して動いてくれます。毎回「○日に清掃お願いします」と連絡する必要がありません。

以前は依頼を自分で管理していたのですが、「連絡し忘れてないかな?」という不安が常にありました。補助ホスト登録後は、そのストレスがほぼなくなりました。

補助ホストの追加はAirbnbの管理画面から簡単に設定できます。清掃会社のAirbnbアカウントに招待を送り、承認してもらうだけです。カレンダーの閲覧権限のみを付与することも可能なので、予約内容の管理を自分の手元に残しつつ、清掃スケジュールだけを共有することができます。


料金の目安

参考として、現在の依頼条件をお伝えします。

  • 物件タイプ:戸建て3LDK
  • 清掃料金:12,000円(税別)

ホームページを持つ会社では「10,000円〜、別途見積もり」という表記が多い印象で、その中では妥当からやや安めの水準だと感じています。

ただし、料金だけで比較するのはおすすめしません。安い会社を選んで仕上がりが不安定になると、クレーム対応や再清掃の手間が増え、結果的にコストが上がります。

最初に少し高くても、品質が安定している業者を選ぶ方が、長期的には得になると考えています。

清掃費を含む運営コスト全体の構造については、民泊のコスト構造を完全解説|清掃・光熱費・手数料のリアルで詳しくまとめています。収支を把握したい方はあわせてご確認ください。


まとめ|清掃業者選びは「最初の投資」

清掃業者の選定は、民泊運営の安定に直結します。

私の経験を一言で言うなら、「最初に時間をかけて良い業者を見つけることが、長期的な安心につながる」ということです。

まずは実際に依頼してみて、現地確認に来てくれるか、写真共有の仕組みがあるか、完成形の認識合わせができるかを見極めてください。

くらしのマーケットであれば、1回限りの依頼から始められるため、合わなくてもリスクが低くスタートできます。

清掃のクオリティが安定すれば、評価は上がり、余計な対応も減り、運営全体が楽になります。清掃業者選びは「コスト」ではなく「投資」という感覚で、最初の一社目をしっかり選んでください。

なお、私が今お願いしている業者への依頼は現在2棟分です。同じ会社にまとめて依頼することで、スタッフさんも物件の特性を理解してくれており、コミュニケーションコストも低く保てています。複数棟の運営を見据えている方は、最初から「複数棟まとめて依頼できるか」を確認しておくのも一つの視点です。


清掃を含む「運営オペレーション全体」を整えたい方へ

この記事では清掃業者の選び方に絞ってお伝えしましたが、清掃は民泊運営の仕組み全体の一部に過ぎません。

  • チェックイン導線をどう設計するか
  • メッセージ対応をどう自動化・外注するか
  • 鍵管理の仕組みをどう作るか
  • トラブル対応をどう備えるか

こうした運営オペレーションの全体像を「そのまま使える形」でまとめたのが、noteの有料記事です。清掃オペレーションの詳細(失敗事例・業者選定の判断軸・補助ホスト登録による仕組み化)も第4章に収録しています。

▼【息の長い民泊経営】第9回:運営オペレーション完全版|仕組み化で「ほぼ放置」を実現する方法

清掃の仕組みだけでなく、運営全体の設計を一気に整えたい方は、ぜひあわせてご覧ください。

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